東京国立近代美術館(千代田区)で、7月31日まで開催されている、「パウル・クレー おわらないアトリエ」展を鑑賞してきました。
ポスター
使用されている絵は、「E.附近の風景(バイエルンにて)」
一枚の絵を切断して、もう一度貼り合わせて作成された作品です。
展示作品は、全てクレーの作品で構成されていました。
震災の影響か、展示予定だったのに中止になった作品もあったようです。
この画家も、私にとっては良くわからない作品を描く1人なんですが(汗)、色のグラデーションが面白いという印象が強かったのが、今回の展示を見て、少し変わりました。
(左)「花ひらいて」(ヴィンタートゥーア美術館所蔵)
これの原型となった作品「花ひらく木」が、東京国立近代美術館に所蔵されていて、今回一緒に展示されています。
そして、「花ひらいて」の絵の裏面には、「無題」という絵が描かれています。
(右)「蛾の踊り」(愛知県美術館所蔵)
緑色のグラデーションが綺麗な作品ですが、蝶でも蜻蛉でもなく、蛾ですか。蛾。
「天体のある湖の風景」(パウル・クレー・センター所蔵)
モノクロだったので、意外な印象を受けましたが、このマス目だらけの絵はクレーらしいような気がするといえば、気がする。
(左)「北の森の神」(パウル・クレー・センター所蔵)
北の森の神様は怖そうだ。
しかし、この絵、どんな題名をつけてもいい気が…。
(右)「ぼろきれお化け」(パウル・クレー・センター所蔵)
これは、とてもわかりやすかったです(笑)。
こんな絵も描くんだと、意外な一面を見られた絵でした。
会場の構成は、クレーがどのようにして作品を作り上げていくかを、それぞれの手法ごとに分けて展示をしてあり、展示の一番最初には、その手法を紹介する映像を流しているので、非常にわかりやすかったです。
ただその映像画面が小さかったので、混んでいると見ずらそうなのが、心配。
岡本太郎展の時には見られなかった、常設展の方にも今回行ってみました。
(左)常設展のポスター
「道」をテーマにした展示があるので、東山魁夷の「道」
(右)常設展から、アンリ・ルソーの「第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神」(題名長い…)
写真ではわかりにくいですが、お間抜けなライオンの顔がなんとも。
ワシリー・カンデンスキーの「全体」
デザイン調の不思議な作品です。
他にも特に日本画で、素敵だなと思う作品が、いくつかあったのですが、なぜかポストカードを販売していない。うーん。
岡本太郎展に引き続き、今回もわりと子連れの家族がいました。
まだ小学生未満と思われる女の子は、お父さんに連れられ、「この絵も好きだけど、こっちの方が好き」と話していました。
その子が好きと言っていた絵は、「思い量る芸術家」だったような気が(忘れた)しますが、これがまた、良くわからない絵で、私は、「赤いまち針の針山じゃ」と思うような絵でした(おいおい)。
しかし、その子はお父さんが、なぜ好きなの?と聞くと、「ぺろぺろキャンデーみたいだから」とのこと。
いいなぁ。美味しそうで。
私も少し前向きな気持ちで作品を見てみよう。
2011年06月26日
パウル・クレー おわらないアトリエ展
posted by 晶 at 00:00| Comment(0)
| 美術館・博物館
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